全日本学童大会マクドナルド・トーナメント神奈川県予選会は6月15日、川崎市の等々力球場で準決勝と決勝を行い、決勝では川和シャークス(横浜)が戸塚アイアンボンドス(同)を破り初優勝した。優勝の川和は8月11~17日に新潟県で行われる全国大会、準優勝の戸塚は9月6、7日に埼玉県で行われる第18回GasOneカップに出場する。野川レッドパワーズ(川崎)と久本ブルーエンジェルス(同)が3位だった。
(写真&文=鈴木秀樹)
※記録は編集部
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■決勝
◇6月15日 ◇等々力球場
▽第3試合
川和シャークス(横浜)
200040=6
000004=4
戸塚アイアンボンドス(横浜)
【川】吉本、阿部-田村、吉本
【戸】佐藤駿-小林怜
本塁打/吉本(川)加藤丈(戸)
二塁打/亀井大、谷口(川)山本(戸)
【評】川和シャークスは初回、先頭の谷口蒼馬が内野安打で出塁、二死後に四番・亀井大翔の左越え適時二塁打で先制(=下写真㊤)する。さらに、亀井大も捕逸でホームを陥れ(=下写真㊦)、2点を先取。一方、先発の吉本結楽が小気味よい投球で戸塚アイアンボンドス打線を3回まで内野安打1本、打者10人で切り抜ける好投。4回裏、一死から安打と四球でピンチを背負うが、ここでマウンドに上がった阿部孝太朗主将が内野ゴロ併殺でこれを切り抜け、5回もゼロで抑えた。
5回には谷口の適時打、三番・吉本の3ラン(=下写真㊤)で川和のリードは6対0に。戸塚は最終6回裏に猛攻に転じ、加藤丈志の本塁打、北川倫太郎、小林怜翔主将の連打、さらに山本梛生の適時二塁打で一気に4点を奪う(=下写真㊦)。だが、最後は阿部主将が踏ん張って川和が2点差で逃げ切り、歓喜の瞬間を迎えた。
○川和シャークス・阿部孝太朗主将「この大会は先輩たちも目指して、悔しい思いをしてきた大会。勝つことができて、すごくうれしいです」
●戸塚アイアンボンドス・小林怜翔主将「プレッシャーはあったけど、しっかり戦えました。ライバルたちと戦って、ためになった大会でした。最後はいい攻撃ができたので、次の大会につなげたいと思います」
■準決勝
▽第1試合
野川レッドパワーズ(川崎)
000000=0
000000=0
川和シャークス(横浜)
※抽選で川和の勝ち上がり
【野】納冨、竹下-園部
【川】田村、阿部-吉本
【評】野川レッドパワーズ・納冨航成主将、川和シャークス・田村大翔の両先発、さらにマウンドを引き継いだ野川・竹下健太、川和・阿部孝太朗主将も好投をみせると、バックも好守備を連発、スコアレスのまま最終6回までの攻防を終えた。
神奈川県大会の規定により、延長・タイブレークはなく、6回終了同点で抽選に(=上写真)。再三、走者を得点圏に進めながら、ホームが遠く、無得点に終わっていた川和が抽選勝ちで決勝進出を決めた。
●野川レッドパワーズ・納冨航成主将「最後は負けてしまったけれど、粘り強く投げられたし、楽しむことができました。守備のチーム。きょうもみんなが守ってくれました。これからもまだ県大会があるので、打撃をもっと上げて、気持ちを切り替えて頑張ります」
▽第2試合
久本ブルーエンジェルス(川崎)
02012=5
22210=7
戸塚アイアンボンドス(横浜)
【久】塚野、竹内-佐々木
【戸】北川、佐藤光-小林怜
本塁打/北川(戸)塚野(久)
二塁打/佐々木(久)小林怜、綱川(戸)山田(久)加藤丈(戸)
【評】1回裏に二番・松田和樹の左前打と、三番・北川倫太郎の右越え2点本塁打で戸塚アイアンボンドスが先制。2回表には、久本ブルーエンジェルスに2点を返され同点とされたが、勝ち越しのピンチを併殺で防ぐと、その裏に松田の2点適時打で再び勝ち越し。戸塚は3回にも小林怜翔主将の二塁打を足掛かりに2点を勝ち越すと、4、5回で3点を奪われたが、久本の追撃を振り切って勝利を収めた。
●久本ブルーエンジェルス・奥田直樹監督
「低学年のころから、上の学年がいなくて、ひとつ上の学年と試合をしてきた世代。エースで本塁打を打った塚野太一、四番の竹内陽哉、五番の佐々木太観と、力のある選手はいるので、今後も期待したい」